袖壁とうだつの宿場町・今庄(福井県南越前町)

2022年7月16日土曜日

街道・宿場町 重伝建 町並み 福井県

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今年のGWは福井県へ行きました。
初日に行った今庄の町は北国街道の宿場町。
袖壁うだつが立派な家々がたくさんあるその町並みをご紹介。

訪問:2022年5月

北国街道の宿場町


今庄の町へは南側(京都方面)から入りました。
早くも宿場町の雰囲気をかもし出す常夜灯。

裏手には江戸時代に立てられた道標。
ここか街道の分かれ道ということで、石に行き先が彫ってある。
この時は北陸本線の旧線跡が目当てだったのでまずは駅を目指す。
街道は左側です。
こちらが今庄駅。和風なつくりですね~
旧線跡に興味のある方はこちらのブログもご覧ください↓
前回までは北陸本線の旧線を巡ってきましたが、今回からも北陸本線の旧線です。同じ路線ですが、次は福井県の区間。新潟県の区間と同じく、ここも難所だったようです。北陸本線(敦賀駅~今庄駅)開業/1896年7月15日付け替え/1962年6月10日訪問日:2022年5月3日旧線のスタート

十割そば処 六助
数時間自転車を漕いでまあまあ疲れたのでまずは昼食にします。
今庄は蕎麦が名物らしいのでこちらのお店に。
とてもいい構えをしていますがとりあえず中へ。
外も中もとても良いなあと思っていましたが、それもそのはずで元々今庄宿の旅籠だったようです。
解体されそうになったところから保存する方向に転じ、今では登録有形文化財のお蕎麦屋さんになっています。
福井名物おろし蕎麦
街道に面する建物ということで格子のついた窓が特徴的です。
この空間で食べる蕎麦は絶品でした。
残してくれてありがたいなあ。。
街道らしい要素が詰まった一枚
休憩もできたことだし、まずは町の端っこへ行ってみます。
北側(福井方面)にもやはり常夜灯がありました。
詳細な解説板も。
どれほどの宿場町だったのかわかりますね。

袖壁と矩折

町の端っこまで来たのでここから町の中心のほうへ向かって見ていきます。
まずは、この町に入ってきたときから気になっているものを観察。
この家々の二階にある、壁の一部が張り出したようなもの。
最初に入ったお蕎麦屋さんにもあったこれは袖壁というらしいですね。
意識して見るのは初めて。
隣家からの延焼を防ぐという効果があるようです。
道の両側にある袖壁付きの家々を見ながら歩いていると、急に直角に曲がるところがあります。この異常な道路の形状こそ宿場町の特徴。
これは矩折(かねおり)と呼ばれるもので、防御力をあげるための機構なんですね。
こういったわざと町の見通しを悪くさせるもの(遠見遮断)は各地の宿場町や城下町で見られます。
風流な窓と袖壁
矩折を通り過ぎて比較的まっすぐな区間に入りました。
この奥まで袖壁がある民家が並ぶ光景はなかなか見られるものではないですよね。
この今庄宿の町並みは去年の8月に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
こんなに最近のことだなんてなあ。
人が集まるところにはかかせないような施設があったみたいです

袖壁と「うだつ」

後ろを振り返って。道が微妙にカーブを描いているのがたまらないですね。
袖壁がずらりと並んでいます。
そして次に目に入った立派な建物。
白い土壁に赤みがかった瓦、それに何より立派な屋根!
これまで見てきた袖壁とは似ているようで少し違う。
二階に突き出るように張っているところは袖壁と同じですが、その壁の上にも瓦の乗った屋根がついています。
袖壁と同じく、防火のために付けられるものです。
この部分は「うだつ」という名前があるようです。
うだつが上がらない」という慣用句は、このうだつを家につけることができない=ぱっとしない、出世できないという意味になったようですね。
袖壁とうだつには厳密な区別がないという話もありますが、自分の中では上の写真のように壁が屋根より高く突き出ていてその上に別の屋根がついているものをうだつと呼ぶようにしています。
京藤甚五郎家と呼ばれている。この地を代表する建築物。

そのお向かいにはこれまた立派な構えの建物が。1619年創業の堀口酒造です。
今庄にはこのほかにも三軒の酒造があります。
街道に面した窓や引き戸には細かな格子が付いています。
郵便受けも木製で立派な屋根が付いていてかわいい。


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