橋本遊郭シリーズの三回目です。
橋本を貫く街道を歩いて見つけた転業旅館、橋本の香のオーナーはもう一軒妓楼だった建物を所有しており、そちらの見学も行っているということでそのまま案内してもらうことに。
橋本の香を見学した様子はこちら
橋本遊郭跡の中国茶カフェ
橋本の香の二つお隣が美香茶楼(メイシャンちゃろう)です。こちらはクラウドファンディングも活用して改修を施し、ついこの前(訪問日は1月2日)の2021年12月28日にオープンした中国茶カフェです。
全面的に改修されているようですが、玄関のタイルは手が入っていなさそう。
横の緑色のタイルも味があります。こちらは陰見世という遊女が待機していた場所。
来店したお客はここで遊女を選んだそうです。
改修する前はここに壁があり、中はカラオケをする部屋だったとお話を聞きました。
見るべき要素が多い |
入ってきたドアを見ると、色ガラスがはまっています。
右上にある提灯は、ここが第二友栄楼と呼ばれていたころのもの。
妓楼であることを直接示す物が残っているとさらに実感がもてますね。
壁も全面的に手を加えたようです。右上にある提灯は、ここが第二友栄楼と呼ばれていたころのもの。
妓楼であることを直接示す物が残っているとさらに実感がもてますね。
タイルに刻まれた模様がとても良い。。
親切勉強 |
床板も壁も当時のまま。壁の下部にあるボーダータイルも注目ポイント。
そこら中に置いてある人形や小物も、当時の様子を想起させます。
なかなか貴重なものらしく、ここで見られてよかったと思います。
美香茶楼 二階へ
そのまま正面側のお部屋へ。こちらの部屋は人気のある遊女が使っていたとか。
奥にある欄間(でいいのかな?)の透かしが良い。
奥にある欄間(でいいのかな?)の透かしが良い。
このライトは当時の物だったか後から付けた物だったか忘れてしまいました。。
部屋を通ると窓際には広縁(旅館のあのスペース)みたいな空間があります。
建物を手に入れた当初は欄干はボロボロだったそうです。
窓が広く開放感があります。
ここから下の街道を歩く男に向かって手を振っていたのでしょうか。
きれいに塗られた欄干 |
やはりこういう意匠があると一気に雰囲気が出ますね。
かなりこだわりを感じる…!
こちらの部屋はお茶を飲むスペースかな。
この木のアーチみたいなものはさすがに後付けですが、中国から持ってきたものだとか。
やはり来た人と帰る人が鉢合わせないようにしているんですね。
一番奥のほうにある部屋は、この建物を引き取ったときも布団が敷かれたままだったとか…
かなり驚きのお話です…その部分だけ床を踏んだ感じも少し違うらしい。
この電灯は当時のもので、けっこう貴重らしいです。
この建物は築120年を超えているようですが、オーナーさんの尽力のおかげかきれいな状態です。
別の階段を降りて一階へ
奥の階段から一階に降りると、坪庭みたいなスペースがありました。そしてその手前には大谷川という小さな川が流れていて、川に面したテラスのようなスペースがあります。
こちらは遊郭の歴史が閉じたあと、住宅として使われていたときに付けられたものらしい。
手前の戸にはちょっと昔の建物でよく見られるガラスがはまっています。
今さらながらもっと欄間に注目すべきだった…
これにて見学は終了です。
500円でこの遊郭ならではの建物を解説付きで見て回ることができるとは…大満足でした。
最後に本を買いました。これは建物を手に入れてから改修を施すまでの経過をまとめたもので、貴重なものがたくさん写っています。
なんでも、橋本の香を改修するときは記録を取らずにいろいろな物を捨ててしまったようで、その反省を生かして本にしたとか。
これによると一度は解体することが決定していたらしいです。
その状態からここまでもってくるとは、本当にオーナーさんには感謝です。
今度はお茶を飲みに行きたいですね~
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